FM三重『ウィークエンドカフェ』2021年8月21日放送

今回は、桑名市にある『いきものクッキー専門店 kurimaro collection(クリマロコレクション)』の栗田こずえさんがお客様。
作っているクッキーは350種類。
そのうち200種類がローテーションでお店に並びます。

ノづくりが好き そのなかで一番かわいくできたのがクッキーだった

私はもともとモノづくりが好きで、いろいろなものを作ってきました。
根本的に生き物や動物が好きなことがあり、それを可愛く表現するのが醍醐味。
それがたまたまクッキーに当てはまりました。
クッキーはわりと粘土細工のような自由さがあって面白く、その魅力にはまっていって、それで生き物の魅力を再現していこうとなっていきました。
今まで作ってきたりハマってきたものは、手芸だったり粘土や工作、ポンポンの動物だったりとか。
そういうものをお友だちが飼っているペットを毛糸で作ってあげたりとか、いろいろしてきました。
その中で、たまたま一番喜んでもらえたとカンジタのがクッキーだったんですよ。
クッキーはいろいろな色や食感も出せますし、自由に絵も描けるので、重ねていったら色とりどりで面白い物ができると思いました。
型の自由度もあるますし。
この型も全部自分で作ったんですけど、その部分も面白いと思って、クッキーの虜になりました。

 

虫でもかわいいなと思ってもらえたら。そのストーリーも伝えたい

私は小さな頃から生きものに囲まれて育ちました。
作るクッキーは、動物たちの魅力を引き出したものなので、興味を持ってもらえるととても嬉しいですね。
生き物の見た目とか、形とかではなく、この生き物はこうだからこういうことをしているんだよ、ということまでわかるといいなあと。
人にとっては害虫なんだけど、生きるためにしなければいけないとか。
例えば蚊だったら、メスの蚊で卵を生むために血を吸わなきゃならないとか。
そのために自分の命の危険を顧みず、血を吸いに来るんだよとか。
ブ〜ンて来たらみんなイヤだと思うので、極端な話なんですけど、そういうストーリーが見えると、その生き物を好きにはならなくても、ちょっと興味を持ってくれたり、そこまで嫌いじゃないかも…と思ってくれたりすると良いかな。
昆虫食も扱っていて、これは昆虫食クッキーなんですけど、バッタが入っています。
こちらはコオロギのパウダーが入っていて、こちらはシルクワームという蚕のパウダーが入っています。
昆虫食、虫は香りに特徴があります。
それぞれ香りが違うので、でも食べやすく作っています。
コオロギはカカオのようなリッチな香りがして美味しいですよ。
日本ではまだまだ昆虫を食べるという文化があまりないので、ちょっとどうかなと思う人も多くいます。
しかし未来の貴重なタンパク源として、これから考えられる食です。
それらを、可愛いから入って身近に感じられるように、昆虫食クッキーを作っています。

 

きもの専門家たちが、特徴を教えてくれる

私は動物が好きでとても興味がありますが、専門家ではありません。
専門家というのは、その生き物を好きで、それぞれを専門的に研究している人です。
飼い主さんも立派な専門家です。
このワンちゃんはこういう特徴があって…とか。
そういうところを二見シーパラダイスさんでも同じように教えてもらいました。
セイウチはこういうヒレをしていて、こういう触り午後ちなんだよ、とか。
イルカはちょっとしゃくれているとか…そういうところのポイントを聞き出して、型に落とし込んでデザインしているのが特徴です。
なんですけど、私が間違えて認識している子もいたりします。
間違えてエラを足しちゃったりしたときは、わざわざ電話をかけてきてくださることもあります。
ウツボ好きさんから、ウツボはエラがありませんよ、と。
そういうふうに助けてもらって…専門家のみなさんに支えてもらい、一緒に作っているという感じです。
お客さんも専門家だと思っています。
今はコロナ禍でいけなくなってしまいましたが、それまではいろいろな生き物のイベント会場に行って、みなさんからいろいろアドバイスをもらいました。
ここはこうしたらこっちに近づくよ…など、本当にお客さんから色々『アドバイスをいただいて、間違っていたところは訂正してもらって、今に至ったいます。
今の子たちって、深海とか恐竜とかもそうなんですけど、知識が豊富ですね。
「メンダコがいる!」とか、「ダイオウグソクムシがいる!」とか、お母さんのほうが「なにそれ?」となっていたり。
子どもたちがお母さんたちに教えている姿を見ると、コミュニケーションをこれで取ってもらえるのは、とてもありがたいなと思います。

 

球の環境問題にもつながっていくクッキーを作る

今後、近いところでは微生物を作っているので、『教科書に載っている微生物シリーズ』とか、『役に立つ微生物シリーズ』などが出てくるので、楽しみにしていてください。
みなさんが教科書で学んできた、ミドリムシとかゾウムシとかミジンコとか、そのあたりが並びます。
微生物もそうなんですが、このお店が今後、社会的にも良い役割を果たしていけるように、貢献していけるようにと考えています。
ですから、社会的問題だったり、今だと地球上の環境問題ですね。
私はもう、生き物を好きで魅力を伝えるという役割に於いて、どんどん環境問題のことなども知ってもらえるカラクリを作りながら発信していきたいなと思っています。

それにしても、たくさんの種類のクッキーを作るのは、実はとても大変なんです。
やはり好きじゃないとできないだろうな、と思います。